頭皮アートメイクのデメリットと注意点|50代女性が後悔しないために58歳ナースが解説

頭皮アートメイク

「分け目が目立つようになってきた」
「頭頂部の地肌が、透けて見える」

50代に入って、こうした髪の悩みが急に気になり始めた方は、少なくないと思います。

はじめまして。58歳、現役美容ナースのKazuです。
東京都内の美容クリニックで、17年以上にわたり髪と肌の悩みに向き合ってきました。そして私自身も、頭皮アートメイクを受けた経験者です。

受けてよかったと、心から感じています。
ただ、ナースとして、そして経験者として正直に申し上げると——「これは受ける前に、ちゃんと知っておいてほしい」と思うデメリットも、確かにあります。

この記事では、メリットだけでは語られない頭皮アートメイクのデメリットを、経験者として正直にお伝えします。そして、後悔しないために確認しておきたい注意点も。受けるかどうか迷っている方が、ご自身で判断できる材料になればと思います。

そもそも頭皮アートメイクとは?まず知っておきたい3つの前提

デメリットの話に入る前に、頭皮アートメイクが「どういうものか」を正しく押さえておくことが大切です。ここを誤解したまま受けると、それ自体が後悔の原因になります

頭皮アートメイクは、頭皮に毛根に見立てた細かいドット(点)を描き込み、地肌が透けて見えないようにする施術です。これは皮膚に針で色素を入れる医療行為にあたります。

押さえておきたい3つの前提

1. 永久ではない
色素は時間とともに薄れていきます。一般的に1〜3年ほどで、その後はメンテナンス(リタッチ)が必要です。

2. 「見た目をカバーする」施術で、髪を生やすものではない
地肌を目立たなくする施術です。発毛を促したり、薄毛の進行を止めたりする効果はありません。

3. 医療機関でしか受けられない
皮膚に針を刺して色素を入れる行為は、医師、または医師の指示を受けた看護師にしか行えません。

頭皮アートメイクの4つのデメリット

ネット上には「デメリット◯個」とたくさん並べた記事もありますが、私が経験者として、そしてナースとして「これは本当に知っておいてほしい」と実感するのは、次の4つです。正直にお伝えします。

① 一度入れると、簡単には消せない

最大のデメリットは、これだと思います。

頭皮アートメイクは皮膚に色素を入れるため、「気に入らなかったから、すぐ元に戻す」ということが簡単にはできません。色素は徐々に薄れていきますが、完全に消えるまでには時間がかかります。

だからこそ、デザインや色、そして「そもそも受けるかどうか」を慎重に決める必要があります。焦って決めるものではありません。

② 色が薄くなるので、リタッチが続く(一度で終わりではない)

色素は時間とともに薄れていくため、自然な状態を保つには定期的なリタッチが必要です。

私自身も、初回施術から2〜3年ほどでリタッチを受けました。
大切なのは、「一度受けたら、それで一生もつ」わけではないということ。維持していくには、その後も費用と通院が続くことを、最初に理解しておいてください。

③ 髪が生えるわけではない(見た目をカバーするだけ)

これは、誤解されやすい大切なポイントです。

頭皮アートメイクは、あくまで地肌の透け感を、視覚的にカバーする施術です。髪が生えてくるわけでも、薄毛の進行が止まるわけでもありません

「自分の髪を増やしたい」「これ以上薄くなるのを止めたい」という目的なら、頭皮環境を整えるケアや、内服・外用での治療など、目的に合った別のアプローチが必要になります。ここを混同すると、「受けたのに髪が増えない」とがっかりすることになります。

④ 仕上がりが、施術者の技術に左右される

頭皮アートメイクは、難易度の高い施術です。クリニックで見てきて、これは本当に実感します。

自然に見えるかどうかは、ドットの大きさ・濃さ・配置の繊細さにかかっています。技術が伴わないと、不自然に見えたり、思っていた印象と違ったりすることがあります。①でお伝えしたとおり簡単には消せないので、「施術者選び」が後悔を防ぐ最大のポイントになります。

※なお、色素や麻酔クリームによるアレルギー反応が、まれに起こることもあります。化粧品でかぶれた経験がある方は、カウンセリングで必ず相談してください。

【体験談】私が実際に受けて感じたこと

ここからは、私自身が受けて感じたことを、正直にお伝えします。
※あくまで私個人の体験です。感じ方には個人差があります。

受けようと思ったきっかけ

私は50代前半から、分け目とつむじが気になり始めました。毎朝、化粧台の鏡と手鏡を重ねて頭頂部を確認し、パフでパウダーをとんとんとのせる——そんな習慣が、いつしか当たり前になっていました。

でも、その毎朝のひと手間に、正直うんざりしていたんです。勤務先のクリニックで頭皮アートメイクの提供を始めることになり、学ぶ中で症例写真を見て「こんなに自然に仕上がるのか」と驚いたのが、自分も受けようと思った決め手でした。

施術中の痛みはどうだったか

私の場合は、つむじ(頭頂部)に1〜2時間ほど、うつぶせの姿勢で受けました。
痛みについては正直にお伝えすると、軽いチクチク感はありましたが、麻酔なしで耐えられる程度でした。ただ、痛みの感じ方には個人差があります。

受けてよかったと感じた点

施術が終わって、初めて鏡で頭頂部を見た瞬間、思わず「おー!自然!」と声が出ました。

そして一番の変化は、毎朝のパウダーが必要なくなったこと。あの「うんざりするひと手間」から解放されたことが、本当に大きかったです。施術後の不快感もとくになく、受けたこと自体に後悔はありません。

「これは知っておきたかった」と感じた点

強いて言えば、やはりリタッチが必要だということ。色は少しずつ薄くなるので、私も2〜3年でリタッチを受けました。「一度で終わり」ではないと、最初に理解しておくと安心です。

後悔しないための4つの注意点

1. 必ず「医療機関」で受ける(サロンは選ばない)

繰り返しになりますが、アートメイクは医師または医師の指示を受けた看護師にしか行えない医療行為です。

国民生活センターの資料では、PIO-NETに寄せられたアートメイクに関する危害は、2006年からの5年間で121件。そのうち95%は、医師免許を有しない者による施術と思われる事例とされています。安さだけで医療機関以外を選ぶことは、衛生面・安全面で大きなリスクにつながります。

厚生労働省も、美容医療について「効果だけでなく、リスクについても説明を聞いて理解し、納得すること」を呼びかけています(出典:厚生労働省「その美容医療、ちょっと待って!」)。

2.カウンセリングで、リスクの説明をきちんと受ける

カウンセリングでは、効果だけでなくリスクの説明をしてくれるか、質問に丁寧に答えてくれるかを確認しましょう。急かしてくるクリニックには、立ち止まる勇気も大切です。

3. 症例写真と「リタッチ込み」の料金を確認する

仕上がりが施術者の技術に左右される以上、そのクリニック・担当者の症例写真を見ることは欠かせません。できれば、自分と年代や薄毛の状態が近い症例を見せてもらえると、イメージがつかみやすくなります。

料金は、初回だけでなくリタッチの費用と頻度まで含めて確認を。「初回◯万円」だけで決めると、後から継続費用に驚くことになりかねません。

4. 「消せない」前提で、急いで決めない

最後に、これが一番大切かもしれません。

頭皮アートメイクは、簡単には消せません。「今だけ」「キャンペーン価格」といった言葉に急かされず、じっくりカウンセリングを受けて、一度持ち帰って考えるくらいの慎重さが、後悔を防ぎます。

まとめ|向いている人・慎重になるべき人

向いている可能性がある人
  • 分け目や生え際の地肌を、今すぐ自然にカバーしたい
  • パウダーやウィッグで隠す生活に疲れた
  • リタッチなど、続けていく前提を理解している
  • 信頼できる医療機関でカウンセリングを受けたうえで判断したい
慎重になったほうがよい人
  • 「髪を生やしたい」「薄毛を根本から治したい」と考えている(発毛効果はありません)
  • 一度で完結させたい(リタッチが続きます)
  • パウダーのように、地肌を塗りつぶしで完全に隠したい(ドットで自然に見せる施術です)

頭皮アートメイクは、うまく使えば髪の悩みをやわらげてくれる選択肢のひとつです。一方で、簡単には消せない医療行為であり、リタッチも続きます。

だからこそ、メリットだけでなくデメリットも正しく知ったうえで、ご自身が納得できるまで医師と相談すること——これを、経験者として、そしてナースとして、強くおすすめします

ご相談・お問い合わせ

※この記事の後半には、筆者が運営に関わる美容クリニックへの相談案内を含みます。

「もう少し詳しく聞いてみたい」「自分は向いているのか相談したい」——そう感じた方は、お気軽にご相談ください。

私が現在運営に関わっている美容クリニックでも、頭皮アートメイクを提供しています。同じ50代女性として、また施術経験者として、お悩みに寄り添いたいと思っています。

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本記事は、看護師である筆者の臨床経験および個人体験に基づく一般情報です。診断・治療行為・医学的判断を行うものではありません。施術の適否・費用・効果・感じ方には個人差があり、クリニックによっても異なります。最終的な判断は、必ず医師のカウンセリングを受けたうえで行ってください。

主な参考:
・独立行政法人国民生活センター「アートメイクの危害」2011年10月27日
・厚生労働省「確認してください!美容医療を受ける前にもう一度」
・消費者庁「令和5年10月1日からステルスマーケティングは景品表示法違反となります」


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